ボートレース撮影ガイド(設定編)

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いよいよ具体的なカメラの設定に入るよ。その設定数値の意味とかも書いてくので、自分の環境に置き換えてみてね。

まず大事なのはシャッタースピード。動きモノを撮影する際にはその動きをきちんと捉えてなければいけない。高速で動く被写体であればあるほど、そのピントが合ったポイントに滞在するのは一瞬なので、より短い時間でシャッターを切らないといけない。

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下條雄太郎@4352

 

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吉田拡郎@4166

これらは1/1000秒で撮ってる。当初は1/800秒だったりしたんだけど、多分見返してみてもあまり違いは分からないんじゃないかな。中には1/1250秒てのもある。MAX85Km/hで疾走するボートもターンの時は一気に減速するのでもっと遅いシャッタースピードでもいけるかも知れないが、それでも止まってる訳では無いので1/100秒や1/200秒なんてシャッタースピードでは歩留まりが悪すぎる。1/1000秒を目安にして、背景の水しぶきを克明にしたいならもっと速いシャッタースピードを、流して白い幕のようにしたいなら少し遅めのシャッタースピードを選んでみよう。

ここまで書いて肝心の撮影モードについて言ってなかったけど、もう分かるよね?「シャッタースピード優先」で撮ろう。キヤノンならTv、ニコンならSって書いてあるモード。ダイヤルを回して任意のシャッタースピードに固定して絞りや露出が合わせて変化するモードね。マニュアルでもシャッタースピードの調整はできるけど、他もいじらなきゃならないからこういう場合はちょっと現実的じゃない。

とりあえずシャッタースピードは1/1000でいく、としましょうか。シャッタースピード優先モードにして、ダイヤルを1000まで回す。そして水面を狙…あ、あれ?なんかファインダー内で点滅してるのがあるんですけど!!1/1000秒ってのは言うまでも無いですが1秒の1000分の1の時間なワケですよ。超一瞬。真夏の昼間ならどうとでもなりますが、日没後の人工照明が頼りのロケーションでは光量が圧倒的に足りないのです。まず、絞りが最大(開放)になります。F値が小さくなるってことですね。それでも足りないと露出がガンガン下がります。つまり写真が暗くなります。多分最大開放で最低露出になってもまだ足りずに警告点滅をするはずです。

そこで、ISO(感度)を上げます。ISOを上げることで暗いところでもシャッタースピードを上げたり、絞りを絞ったりしても明るさを維持することができます。じゃあ最初からそうすりゃいいじゃん!いやね、うまい話には裏があるんですよ。感度を上げるとですね、ノイズが乗るんですよ。このノイズとどこで折り合いをつけるか。これが暗所撮影でのキモになります。ISO100じゃどうやっても真っ黒、じゃあISO最大にしてみたらキラ星のようなノイズばっかり。被写体がきちんとブレずに写ってることを最優先するならISOは上げれるだけ上げた方がいいのですが、綺麗な写真を撮りたいと思えばできるだけ上げたくない。ここのさじ加減が大事です。

ちなみに自分のカメラはそこまで新しくないのでISOは800や1000あたりを限界値としています。最近はISO1000、SS1/1000という非常に分かりやすい数値を常用しています。これで露出も絞りも足りている、というのもあるのですが。機材編で上げた機種は最新の現行機種ですので、常用ISOは更に高いし、ノイズ処理の性能もぐんと向上しています。





この辺りであればもう少し感度を上げても大丈夫ですし、同じISO1000程度でもノイズは殆ど目立たないレベルで撮れるはずです。最新機種を買え、常用ISOをチェックしようと強く言ったのは、このためです。蒲郡ではこのくらいであれば照明直下でターンの飛沫併用で撮れますが、それでも照明から外れた場所…例えばストレートを撮ろうとするとISOはもっと上げないと光量が全く足りません。他のレース場(住之江や丸亀)では照明設備の配置や撮影ポイントの関係で同様に光量を稼げずISOを更に上げないといけない場合も考えられます。感度の余裕はあればあるだけ安心になります。ちなみに



このレベルまでいくと常用ISOが51200、拡張最大204800らしいです。ごまん!にじゅうまん!!ごじゅうまん!!!

…取り乱してしまったので、落ち着いておさらいしておきましょう

  • モードはシャッタースピード優先
  • シャッタースピードは1/1000秒を目安に調整
  • ISOは1000くらいで。露出不足になるなら少し上げてみる
なにか足りない?そうだね、絞りと露出の話がまだだったね。と言っても絞りはシャッタースピード優先にしたからあとは勝手にカメラが設定してくれる。機材編で紹介したレンズは開放F3.5やF4なのでもっと「明るい」レンズが必要では?ISOあんまり上げたくないよう…という声も聞こえてきそうだけど、実は大丈夫。ことターンのシーンに限って言えば、この水しぶきのレフ板が非常に明るくて、ここで案内した設定でF値はF5.6とかF7.1くらいまでいけてしまう。F2.8の大口径レンズでなくても十分間に合ってしまうのだ。間に合わん時もあるけど、その時は露出がアンダーで暗くなるだけだからとりあえず後で考えよう。

露出、要は写真全体の明るさ暗さだけどこれも標準で-2/3ほど暗くして撮ってる。ええっ夜なのに余計に暗くして大丈夫なん?と思うかも知れないが理由は二つあって
  • 露出を少しでも下げることで高速シャッターに対する絞りを稼ぐ
  • 水しぶきに反射する光が実は結構明るい、つーか明る過ぎる
のですよ。ターンの瞬間、ボート周辺は一気に昼間のように明るくなるので逆に白飛びを気にするレベル。そのために少しアンダーで撮ってバランスを調整する。当然背景はより暗くなるので邪魔な背景が闇に隠れてより被写体が際立つコントラストの高い写真の出来上がりというこれまた全てが自分のメリットになるというおいしい状況。さっきのおさらいに
  • 露出はアンダーで
も加えておこうね。

カメラの設定をいじくりまわしてこれらの数値を確認したら、いよいよレンズを水面に向けて撮影本番。次は撮影の流れや技法、構図の取り方をレクチャーするよ!!

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中辻崇人@3876

そういや中辻選手のメットがRedBullなんだけど、オフィシャルスポンサーなのかな?気になっちゃった。

 

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