御油祭り2011(3)



All photos: http://photozou.jp/photo/list/166715/5244542

うん、間違いなくその(4)まで行くね。どっさり貼ってささっと書いていこうか。



日曜日の午前はまったり、と書いた。でもまぁ花火を揚げる人もいる。今回は後者のお話。

「花火の写真」と言えば夜空に綺麗に咲いた菊や牡丹、多重露光で重ね合わせた「揚がった花火」の写真が一般的だけど、「揚げてる現場そのもの」だって花火写真だよね。

てことで筒場からお送りするよ。



これが筒場だ!

昔は山を削ってる工事現場に筒を立ててたんだけど、今は東三河ふるさと公園の駐車場を利用。御油は3寸,4寸,5寸,6寸,8寸,10寸(1尺)の筒を使う。6区でそれぞれ頼んでいる煙火会社が違うのでその区同士で筒の共用は無い。問題があった時の責任が曖昧になるからね。今見えているのは各区の3~6寸の筒。1ブロックごとに4~5本の筒が設置されて打揚げ順序なんかを考えてなるべく離れるように組み合わせてある。



俺らが今回使う4寸の筒。同じ煙火会社を使っている区の筒を借りる。揚げるのはこの時だけだから専用の筒は立てないよ。被せてある桶にも色々意味があったりするけどそれは現場の符丁なので細かいところは割愛。



隣で本町が3寸を363玉ほど揚げてたのでそれが終わるのを待つ。ああ、基本的なことだけど、御油の区の花火は町民が自腹で買ってその区の青年が揚げる。会が揚げるのも会のメンバー本人達。花火屋は玉の納品とスターマインの設置くらいかな。筒立てとかも自分らで花火屋に筒借りに行って畳屋に古畳もらいに行って…って全部自分らだし。もちろん煙火打揚従事者の免許は持ってますよ、筒場に入る人は全員。

で、揚げ方なんだけど、まず先に玉を筒の中にそーっと降ろし、火薬(ボカ)をふりかける、そこに角ロウと呼ばれる火薬を蝋で固めたチョーク(の短いの)を点火して投げ入れる。この写真はその角ロウの方式。メリットは角ロウを入れるまでゆっくり自分のペースで準備ができること。初めての人にはこっちがおすすめ。デメリットは、間が空く。早打ち、乱れ打ちと言った揚げ方の場合はこれじゃ間に合わない。ボカを焚く分、筒の中に煤が残るのでそれを田甫で突かなきゃいけないし、どうしても1発2分くらいはかかるんじゃないかん?

そこで出てくるのが



「ヤキ」

何かと言うと



焼いた鉄の円盤。一昼夜くらい焼き続ける。このクソ暑い中、ただひたすら山の上で山車も櫓も参加できずに火の番をする。そして真っ赤に焼けたヤキを、筒の底に仕掛けてリズミカルに玉をそこに流しこむ。入れる・しゃがむ・揚がる→玉を受け取る→入れる・しゃがむ・揚がる→の繰り返し。入れる・しゃがむ・揚がるはほぼノータイム。ヤキはどんどん冷えていくし、早打ちには早打ちのリズムがあるので、テンポは崩せない。揚げてると、本当にアドレナリンがどばどば出てラストが揚がった瞬間の達成感は並の言葉じゃ言い表せない。



「ヤキ通りまーす!」

夜揚げだともっと人が入り乱れて騒然としてる中、真っ赤になったヤキが駆け抜けていく様は、初めて筒場に入った時の思い出として今も色濃く残ってる。筒場の男衆が「おいヤキ通るぞー!」「ヤキ来るぞー!!」って声を飛ばして、戦場さながらだった。

てことで角ロウとヤキは火種が後か先かってことで、花火の玉の形状も若干違う。まず玉本体があって、その底になる部分に点火剤として火薬が和紙一枚で盛られている。どっちの方法であれ、筒に入れる前にこの和紙が破れていたらその玉はアウト。で、ヤキで揚げる方は上部にトイレットペーパーの芯みたいなので持ち手が付いている。



スッと筒の真上に素早く持って行き…



躊躇せず手を放す。そして筒口より下にかがむ。屈む方が先になると、玉がまっすぐ落ちないので余計に危ない。戸惑っていると万が一和紙の破れを見落としていてこぼれた火薬に点火したら大事故。そうでなくても手が吹っ飛ぶのでおふざけ厳禁。



筒の周りに残った火の粉を払い落とす係。ここらへんは打揚げに慣れた人達が主にやる。



角ロウはてっぺんに紐が付いてて、それを持って慎重に玉を降ろしていく。途中で和紙の部分が擦れない様に、丁寧に。で、ボカをふりかけて



そして角ロウをひょ~い…ああっ!

なかなか最初は練習しても上手くいかない。あと小さい玉の方が目標(筒)が小さくなるので外れ易い。よくある光景。ちゃんと入ると



ドゴォ!!このね、角ロウがシューシュー音を立てて筒の中に消えていくでしょ、その音が段々低くなって、点火するまでのコンマ数秒が凄くいいのよ、くるぞ…くるぞ…!って感じで。

男の子ならまずハマると思うよ。花火大会で桟敷席を陣取っても、それは消防法で決められた越えられない壁のこっち側。射点のまさにゼロ距離で、直上に花火を見上げる経験が出来るのは筒場だけ!花火の燃えカスが降ってるのも筒場だけ!おすすめします!



花火の玉はここに入れてある。打ち揚げ場所から10mほど離れた場所で玉を渡す。



脇に隠して自分の番を待つ。早打ちの場合もこうやって煙火箱から打揚げ者までバケツリレーのように玉を隠しながら渡していく。何かの拍子に火の粉が1粒でも舞い込めば、あっと思う間も無く昇天確実。平常心が試される。



ビビりすぎ。逆に危険。平常心が試される。



つつがなく打揚げ終了。撤収して午後に備えるべ。



花火を積んだ車には、このマークがありますので、見かけたら松明やロケットランチャーを投げ込まないようにしましょう。

 

One Response

  1. みみ says:

    さまざまな花火も自分達で全て上げてるなんて、感動です。ハンパないね?。

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