御油祭り2010(1)



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間違ってませんよ、去年のやつです。
今年のも撮ってあるけどせっかく去年のもあるんだし、ちょっと予備知識的なものを予習しておくということで。



愛知県の豊川市に、御油と言う町がありましてね。近年の合併で宝飯郡の音羽町界隈も取り込んじゃったので今は違いますが、それまでは文字通り豊川の最果てだったんですよ。普通豊川っつったら「お稲荷さん(豐川閣妙嚴寺)」を連想しますわな。でも御油から豊川稲荷はホント遠い。電車使っても小一時間かかる…まぁ駅まで遠いのと御油駅が1時間に2本しか停まらないからだけど。とりあえず無人駅だけど名鉄が通ってて国道1号線も通ってて国の天然記念物(御油の松並木)もあって東海道五十三次の宿場町である、それが御油。「ごゆ」って読みなさい。ちゃんと変換で出るから。

宿場町ってこともあって、それなりに歴史は古い。東海道自体も「旧道」と呼ばれて小さい子でもその由来は聞き伝えられてるし、建て替えられたとは言え古い家がまだまだ多い。良くも悪くも田舎の集落。

こんな町のお祭りなので、やっぱりそれなりに歴史がある。町内会が風物詩としてやるやつじゃなくて、ガチ神事。

御油の果ての山中にある「御油神社」のご神体を御神輿に乗せて一泊二日で町内を練り歩く。簡単に言ってしまうとそれだけ。それだけなんだけど、やることは沢山。町内総出で祭りに参加する。時系列で全部のタイムラインを書いてくとややこしそうなので一つのタイムラインを個別にさらっと。

まず主役である御神輿。担ぎ手は数え厄年(本厄)の男。今の計算だと41歳になる人だね。早生まれも併せるので同学年ってことになる。でもってみんな干支や年にちなんだ名前で会を結成する。ちなみにこの年は戌と亥なので「戌亥(ゆうじゅつ)会」、平成十七年のは「十七会(となかい)」だったり他にも「三八九会(みやくかい・昭和38,9年生まれ)」とみんな色々上手いことネーミングしています。揃いの法被とかTシャツを作っているので探してみよう!



平成二十三年の厄年会「ふたみ会」。この年は本厄さんをサポートする前厄として大事なお役目を担っています。



その一コ下、亥・子年で「獅子華(ぼたん)」。~会とは付きません。御神輿を担ぐ本厄をサポートする前厄をサポートして来年の予習をする前々厄になります。



ちなみに去年本厄だった「猿酉会(さとり)」は後厄として生暖かく本厄さん達を見守るのがお仕事。本厄さんを中心に四世代がこの神事の中心になります。

当の本厄さんは白装束を身に纏い、御神輿を担ぐ。本厄の年には会の法被はおやすみ。







早朝に御油神社に集まり、御神体を御神輿の中へ。そして担いで町内を巡る。御旅所という場所があって、いわゆる神様の宿屋。そこへ到着してお昼くらい。ここで神様は一晩明かす。次に御神輿が動くのは翌日の午後から。あ、そう言えばお祭りの日程言ってなかったね。毎年8月の第一土日。7月31日が土曜で8月1日が日曜、って時はその翌週。ちなみに隣町の国府のお祭りは7月の最終土日…だったはず。上記みたいな土日の別れ方をする場合、どうなるんだっけ?1週空くんだっけか。とにかく御油のお祭りは土日が必ず8月に入る日でないとダメ。

土曜の午前はこれでおしまい。と言ってもメインの御神輿だけじゃなくて他は何してんの?ってとこ書かないとね。ちょっと基礎知識入るよ?

御油は居住区に関する法律などで記される公的な地名や地番とは別に昔からの区名で西から「西町・本町・相生・新丁・音羽・追分」の6区に分かれてる。住所表記には一切使われないが、地元住民には追分の誰それさんとか新丁のなんとか屋の息子で通る方が多い。通学区もそれで不便が無いし。で、その6区がそれぞれ山車を持っている。お祭りの際にはそれを繰り出して神様の巡幸を賑々しく盛り上げる。



西町だからこれ最後尾かな。御神輿はこの後ろ。



追分と音羽。山車が町の端まで行って折り返す際はFIFOなのでこのようなすれ違いになる。なんてったって車幅の狭い旧道だから結構厳しい。「ちょっとみぎー!!せーのっ!」「ちょっと!!」とみんなで山車を操作する。







音羽の山車は他と違って、神子さんが乗る。前述の御旅所が音羽にあるためだと思う。神子さんは要所要所で踊りを奉納するんだけど、そもそも神子に選ばれるのは年長さんのお年頃。そして御神酒壷も同じ年頃。お祭りもよく分かってないのに朝5時くらいに起こされてお化粧させられてよく分からん踊りをおじさんに強要されるのは当人にとって謎で理不尽以外の何者でもない。ただ、じいじが大喜びしてるのと、終わったら花火とDSのソフト買ってくれるからというアメに釣られてぼくはがんばる!

だいたいあってる。やった本人が言うんだから間違いない。朝もねみーんだけどもっとキツいのは二日目のラストなんだよね…ただでさえお祭りのハイテンションで遊びまくってるから電池なんてとっくに切れてた。ちなみにこの神子さんは音羽区の子だけしかできない。親や祖父母からしてみれば地元のお祭りのスターだからそりゃあ鼻が高い。もちろん何人かで持ち回りでやるんだけど、それなりにシフトの奪い合いがあるのかも知れない。ほら、撮影する側の都合とかでw





他にも、区によってお囃子の構成が微妙に違ったりする。太鼓や鐘くらいなら地元の子でも練習すればそれなりにカタチになるが、横笛や三味線になると楽譜が必要になる。自前で頑張って覚えるところもあれば、専門の人にお願いするところもあるし、三味線の無いところだってある。あと、女人禁制のところもある。ちなみに曲は6区とも全部違う。あと少なくとも上りと下りの2曲がある。音羽はこれに踊りの曲が加わる。



そして、新丁。ここは山車と別にお獅子がいる。このお獅子をやるのも結構自慢。要所要所で舞を奉納する。



バックにずらりと笛を従えて。



華麗に舞う!これもまたカメラマンの格好の被写体だ。俺もこの獅子の親に半ば強制的に撮影を依頼された。フォトアルバムに「もういいだろ」ってくらい獅子の写真ばっかなのは、その為だ。

ここでまた御油祭り基礎知識。祭りに参加する区分けみたいなもんが年齢ごとにあって、小学生・中学生までは「子供連」、高校生~24歳までは「青年」となっている。その上になると厄年までは特に無いんだけど町内のお役目でなんだかんだと年行事だったり後見人だったりと忙しい。山車(お車)のお囃子担当も区ごとに子供連だけなのか、青年も参加なのかとか色々決まりごとがあるけど、とりあえずなんも役目が無くてもお車を引いたりしてお祭りに参加することになる。



女子も家にある法被を着てお車の男子と微妙な距離を取りつつ。



こういった力仕事はやっぱ若い衆でないとね。



覚えてる?ブブゼラですよVUVUZELA!!





中学までは一緒の学校だけど、高校、そして社会人になってからは全く顔を合わせてない旧友と年に一度の馬鹿騒ぎ。そらテンションも上がるわ。



そら気合も入るわ。



ありとあらゆる花火を楽しみ尽くす!御油っ子の花火慣れはちょっとそこらの追随を許さないレベル。



ロケット花火、爆竹、ドラゴン…手で持ったり口でくわえたり。よい子は真似をしてはいけませんが、年長者から受け継がれている男の子の遊びであることも事実。こんなんで怪我するような不器用なボンクラじゃダメなんすよ。なんてったってもっとでっかい本物の花火揚げなきゃいけないんだから。

御油の祭りの見どころの一つとして花火は外せない。この御神輿の出立からずーっと花火が揚がり続けていて、それは青年の年長者が山(筒場)で行っている。筒場へ行けるのは青年でも年長者を含む一部の人間だけなので残りはこうやってお車を引く任務に就くことになる。花火に関してはネタが膨大なのでこの次以降でまとめることにするからちょっと待ってな。どこにも無かった「中の人が書く御油祭り(ほぼ)完全ガイド」にしてやっから。

閑話休題。こんな感じで昼花火がぽんぽんと揚がる中、町内を一周してきた御神輿は音羽川沿いの御旅所に到着、ここでまた派手なお迎えの花火と厳かな踊りが奉納されてまずは終了。お昼ごはん食べて午後に備えよう。午後は午後でやることあるんだよ。

 

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